重度知的障害をともなう自閉症の息子は、5歳2か月のときにてんかんがあることがわかりました。
5歳9か月で発作時の脳波データを取ることができ、その結果と発作が起きているときの様子を見た先生は「ジーボンス症候群」ではないか?とのこと。
聞きなれない病名だったので記録も兼ねて私なりに調べてみました。
今後の治療方針や息子が使っている薬についてもまとめていきます。
ジーボンス症候群とは?

「ジーボンス症候群」という言葉で検索すると、まず情報が少ないことに驚きました!
少ない情報の中から「わりと、わかりやすいかな」と思ったのがこちらの資料です。
この資料の中の「臨床像」の部分には次のように書いてあります。
小児期に発症し、発症年齢は 6~8 歳時がピークである。眼瞼ミオクローヌスが最も特徴的な臨床的特徴であり、これは短時間(6 秒未満)の欠神を伴うこともある。間欠的光刺激の中で目を閉じることが主な誘因となる。眼瞼ミオクローヌスが持続する重積状態が、全患者の最大 5 人に 1 人の割合で起こることが報告されており、まれではあるが自己誘発発作の発生も報告されている。全般性強直間代発作がほとんどの患者で起こるが、発作頻度は低い。精神発達は一般に正常であるが、一部の症例では軽度から中等度の知的障害が報告されている。
わかりやすくまとめると
- 6~8歳児に発症することが多い
- まぶたがピクピクするのが特徴的
- 短時間(6秒未満)ボーっとして呼びかけても反応がないことがある
- 一定時間チカチカ/ピカピカする光の中で目を閉じることで発作が起こることが多い
- まぶたのピクピクが長く続く人もいる
- 自分で発作を誘発するというまれなケースもある(参考:てんかん勉強室「19.反射てんかん。その1.光過敏てんかんについて(2004年10月号)」)
- 意識を失い手足を突っ張らせたあとガクガクする全身の発作が起こる可能性がある
息子のてんかん発作の様子です。
5歳になるちょっと前にまぶたのピクピクや、頭がカクンとなるのが気になり始めました。
最初は「チック症状かな?」と思ったのですが、この動画を見た視聴者さんが「てんかん発作かも」と教えてくださったのがきっかけで、病院を受診することができたのです。
最近ではたまにですが、ボーっとした状態でふらつくこともあります。
ジーボンス症候群な息子の治療方法は?

息子のてんかんがおそらく「ジーボンス症候群」であるということがわかりましたが、治療には薬が効果的だそうです。
ジーボンス症候群の治療にはどんな薬を使うの?
これまで「ビムパット」と「フィコンパ」という薬を使ってきて効果が感じられませんでした。
しかもこの2つは苦みが強くて、あの手この手で飲ませようとしたんですが飲めないことの方が多く、かなり苦戦しました^^;
今は「セレニカ」という薬を飲んでいます。
ジーボンス症候群にはこのセレニカが効きやすいそうなので、血中濃度を見ながら少しずつ増量して様子を見ることになりました。
セレニカを飲み始めたのは6月半ばからです。

最初はごく少量の1日0.625gからスタートしました。
これを1日2回、朝夕食後に飲みます。

翌月少し増量して1日0.875gになりました。

そして今月、セレニカは1日1.35gへと増量。
それに加えて「エルカルチンFF内用液」というのが追加になりました。
これは「カルニチン」という成分を補うためのものです。
カルニチンというのは、細胞のなかにあるアミノ酸で、脂肪の代謝に必要なビタミンのようなもの。
カルニチンが不足すると、脂肪をエネルギーに変える力も足りなくなる。
また、カルニチン不足の状態で、先日のように高熱などでご飯が食べられなかったりすると、低血糖になる可能性もあるそうです!

エルカルチンはシロップ状になっていて、1日3mlを2回にわけて飲ませます。
1回1.5mlずつ、スポイトで口の中にピュッと入れてます。
少し酸味があるのが特徴ですが、初日は無事に飲めました^^
ちなみに、「保管は冷蔵庫で」と薬剤師さんにアドバイスいただきました!
薬の量の変化(R4.10.11追記)
9月はセレニカの量が1日当たり1.7gに増えました。
10月頭に血液検査をしたところ、血中濃度を見ると少し多いということと、発作が治まっている(ほぼ見られない)ということもあり、10月の受診ではセレニカの量が1日当たり1.375gに減りました。
エルカルチンの量は変わらずです。
しばらくこれで様子を見ることになりました。
ジーボンス症候群の治療はどれくらい続けるの?
ジーボンス症候群というのは「難治性のてんかん」にあたるそうです。
つまり、完全に治すのは難しく、長い付き合いになるということですね。
まずは、今飲んでいるセレニカで発作が治まるのかどうか様子を見ていくことになります。
その後のことはどうなるかわかりませんが、しっかり観察をしながら、もし倒れるような発作が起こった時に冷静に対処できるようにしておかなければいけません。
これまでの息子のてんかんの様子や治療の記録は、YouTubeの再生リストにまとめています。
てんかんを学ぶために参考にした本

息子のことがきっかけでてんかんについて少しずつ勉強するようになりましたが、難しいー(>_<)
私が読んでみた本で、てんかんの基本的なことがわかりやすいと思ったのは次の2冊です。
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(2023/06/10 05:05:22時点 Amazon調べ-詳細)
「てんかんになったら知っておきたい17のこと 〜「てんかん」という病気編〜」を書いたリンカーン中村さんは、YouTubeでも情報発信をされています。
まとめ
重度知的障害をともなう自閉症の息子が、難治性てんかんの「ジーボンス症候群」ではないかということが判明したことをきっかけに、ジーボンス症候群のことや治療についてわかる範囲でまとめました。
私も素人なので、理解が間違っている部分もあるかもしれません。
もし詳しい方が見て「これ違うよ!」という部分があればぜひ教えてください☆
今後の息子の様子や治療について、引き続き動画やブログにまとめていきますので、どなたかの参考になれば幸いです(*^-^*)